五月晴れの空の下に、青い丘が広がっている。
そこには、ネモフィラの花が一面に咲いていた。
空の青と、花の青が重なって、どこからが空で、どこからが丘なのか、少しわからなくなる。
その丘の中に、ひとりの和風エルフが立っている。
白と淡い青の衣をまとい、長い髪を風にゆらしながら、静かに空を見上げていた。
彼女のまわりには、数えきれないほどの青い蝶が舞っている。
まるで空から小さな宝石が降ってきたように、光を受けた羽がきらきらと揺れている。
不思議な景色なのに、どこか怖くない。
むしろ、心の奥にたまっていたものが、少しずつほどけていくような静けさがある。
ネモフィラの青。
空の青。
蝶の青。
そして、衣に映るやわらかな青。
この一枚には、いくつもの青が重なっている。
それぞれの青は少しずつ違うのに、全部がひとつの夢の中にあるみたいだった。
和風エルフは、こちらを見ていない。
ただ、蝶たちの舞う先を静かに見つめている。
その横顔には、驚きよりも、懐かしさに近い表情があった。
もしかすると彼女は、この景色を初めて見たわけではないのかもしれない。
ずっと昔から、青い季節が来るたびに、この丘へ来ていたのかもしれない。
そんな物語まで想像してしまう。
派手な言葉はいらない。
ただ、風が吹いて、花が揺れて、蝶が舞う。
それだけで、十分に美しいと思える一枚だった。
見ていると、少しだけ遠くへ行きたくなる。
でもそれは、どこか知らない場所ではなくて、自分の中にある静かな場所へ戻っていくような感覚だった。
青い蝶が降るネモフィラの丘。
そこには、現実から少しだけ離れた、やさしい幻想の時間が流れていた。
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