病院という場所は、どうしても少しだけ緊張する。
診察を待つ時間も、どこか落ち着かない。
受付を済ませて椅子に座り、静かな待合室をぼんやり眺めていると、ふと視線の先に看護師さんがいた。
水色の制服に、首には聴診器。
手にはカルテのクリップボード。
そして何より印象的だったのは、そのやさしい笑顔だった。
「お待たせしました、大丈夫ですよ。」
その一言は、とても普通の言葉なのに、なぜか心が少し軽くなる。
病院では、患者はどうしても弱い立場になる。
体のどこかが不安で、気持ちも少し沈みがちになる。
そんな時、看護師さんの笑顔は薬のようなものなのかもしれない。
ふと思った。
看護師さんの仕事はきっと大変だ。
忙しいし、責任も重い。
それでもこうして笑顔で患者に接してくれる。
それはきっと、ただの仕事以上のものなのだろう。
もしこの看護師さんと少しだけ会話ができたら、こんなことを言われる気がする。
「無理しすぎないでくださいね。」
「ちゃんと休むのも大事ですよ。」
そんな言葉を聞いたら、また少しだけ元気になれる気がする。
病院という場所で出会った、ひとつの笑顔。
それだけで、人の気持ちは少し救われるのかもしれない。
そして帰り道、ふと思う。
またあの看護師さんに会えたら、今度は自分も笑顔で「ありがとうございました」と言おう。
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