2026年3月7日土曜日

レジ越しのちょっと怒った表情に、ドキッとした夜


仕事帰りに立ち寄ったコンビニ。
いつもと同じ明るい照明の下、カウンターには彼女がいました。
でも、今日はいつもの笑顔とは少し違います。

「いらっしゃいませ」

声は変わらないけれど、眉の少しのしかめが、ちょっと怒っているように見えます。

僕は商品を置きながら、思わず小さく声をかけました。

「今日は、なんだか忙しそうですね」

彼女は一瞬目を細めて、でも口元には小さなため息。

「ええ、ちょっとお客様が重なってしまって…でも大丈夫です」

ほんの少しだけ怒ったようなその表情は、
疲れや苛立ちの裏側にある、優しさを隠しているようでした。

「無理しないでくださいね」

僕がそう言うと、彼女は少しだけ肩の力を抜いたように頷きます。

「ありがとうございます…」

商品を袋に入れながらも、まだ少しだけ眉をひそめたまま。
でも、その視線の先には、確かに温かさが混じっている気がしました。

「袋いりますか?」

「はい、お願いします」

レシートを渡すとき、彼女はわずかに笑みをこぼしました。
ほんの一瞬だけ、怒りが消えたような瞬間。

「ありがとうございました」

僕も思わず、心を込めて返します。

「こちらこそ、ありがとうございました」

ほんの数分の会話だけれど、
怒った表情の裏にある小さな優しさを見つけた夜。

コンビニを出ると、外の空気が少し柔らかく感じられました。
怒っていた彼女も、きっともう少しだけ楽になっているはず。

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